フレンチ ボルドー (京都・北大路) で、いろいろ・・・・家族全員揃って頂きました!

 早いもので、親父が逝ってはや一周忌。新緑の薫風が吹く中を、親父は爽やかに逝ったのは、昨年の5月。家族が集まって法要を行いました。
 
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 京都生まれの私は、若い頃は京都の良さが暗く憂鬱だったんですが、今になってこうやって法事で京都に戻ってくることに、とても有難みを感じてしまいます。
 
 そんなわけで一通り、仏事が終わって、お袋を囲んで一族集まり食事会を行うこととしました。それで兄殿に設定頂いたのがこちら「ボルドー」さんです。言わずと知れた、京都では老舗の本格フレンチ。親父もお袋も若くて、兄と私がまだ小さいときは、餃子の王将にて食ってた・・・そんな家族だったんですがね(微笑)。親父は本当に、腕っ節一本で、家族を養って息子二人を大学に入れてくれた。そしてお袋はそれを支えてた。自分が親になって分かることが、やっぱり当時は分からなかったのですよ。今になって感謝の気持ちを表したかった・・・。きっと今まで食べたことないようなものを味わいながら、感謝の気持ちを共有したいという流れです。
 
 
 まず、えんどう豆のムースからスタート。縮尺がわかりにくいが、本当に一口くらいのサイズ感。息子たちの頭の中は「???」だったろうが、大人は胃袋も舌も肥えて来たので、じんわりと頂き感動。豆の青い風味の中にある、淡い甘みが素晴らしく、いくらでも食えそう!・・ってなところを、寸止めで切る!
 

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 そして、ズワイガニとホワイトアスパラの・・・なんとか。ホワイトアスパラって、お袋は缶詰のそれしかイメージがなかったようだが、本当に食べて嬉しそうに喜んでた。箸で食べてもいいから貰おうか?と親切で言ってみたが、みんなと同じようにしたいのだとか。いつも、実家で一人で、もの言わぬ仏壇の前で朝夕と食事してるのが、裏返して見えてしまったかな。重くならないように軽くごめんと言ってみた。
 

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 そして次はイチゴとホタテの一品が出て来た。お袋は、少し京友禅作成のたしなみがあるので、色使いにはすごく反応するのだ。この器と盛り付けが一番気に入ったのではないだろうか。私個人的には、イチゴとホタテの組み合わせが、家庭人では全く想像が及ばず、新しい旨さの体験に痺れた!。
 

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 またまた、驚きが続く。フォアグラとショコラソースの一品。そしてベリー系のトッピング一味が加わる。この組み合わせに、我ら一族は心の中でどよめくー!(のがよく無言で伝わる:笑)。ショコラは甘みもあるけど、魔力的な苦味も含むので、それがフォワグラのエキスに絡むのだ。フランス料理って深いわー。
 

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 そしてスープだ。ポタージュ大好き!だからパンを追加でくれ!と言い出しそうになったとこで、スタフからの説明が入る。これは「カリフラワー」のポタージュらしいのだ。その見た目と裏腹な淡白でナチュラルな甘みに、パンをつけて浸パンなどしている場合ではない!と発想を転換しますよ。
 

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 そして・・・甲殻類が出て来た。身は爪の肉っぽいぜ。私と我が兄貴を除く一族は「ロブスター!」と喜んでいたが、きっとレッドロブスター・チェーンを連想してしまったのだろう。少しばかり、社用で接待なるものを経験して来た者は、「オマールだよ」と口を揃えて周囲をたしなめた。兄弟連携をいまの年になって初めてできた。
 

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 そして本日のメイン!。私は、牛フィレをチョイス。他には、鴨と羊があった。なんでも牛肉が一番でしょ!という発想しかないステレオタイプ庶民なオレたりらしい。一人、甥っ子だけが羊。一人お袋だけが鴨。羊が美味そうだったが、お袋は歯が悪いので、途中で鴨肉のお裾分けをもらった(笑)。これがめっちゃうまい。牛フィレ肉の柔らかい繊維質とあっさりめな味わいに対して、鴨肉は肉繊維に密度感があり、風味が濃ゆいのだ・・・・牛とは真逆。その旨さのコントラストを一度に味わえたと言うのは、とても個人的には幸運でありました。
 

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 さてそろそろディナーも終焉だ。そんなタイミングで「デザート前のデザートでございます」と伝えられ、この一品が配膳。今の季節は、やはり一番美味しいのは苺である。なので、野いちごやらいろいろ工夫された、ムースとアイスクリームと・・・・・・イチゴ味のメレンゲを固めたようなトッピングが出て来た!。もうこれは悶絶級にうまかった。
 

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シャアの赤ザクに見えなくもない・・・・

 

 そしてこの後、メインデザートを選択制でいただ来ました。覚えられませんでした。白桃のムースやらココナッツのなんとかなど・・・・。甥っ子は、選ぶのを躊躇われ、全部!と言ってみたら、よろしいですよと通った。こんな感じで、終盤のチーズもいろいろ頂いて、一本高価そうなワインを味わいつつ、もっと酔いたいので、ハウスワインを追加でどんどん頂きました。
 
 
 
 本当に、ありがとうございました!。美味しかったです。
 何か大切な節目でしか、味わえないと思いますが、そんなタイミングで味わいたいと思える、【味の幸福】を感じました。我が家の法事の中で、一族みんなが同じものを美味しいと語り合いながら、とても楽しく過ごさせて頂きましたのは、客の立場でもなく感謝の思い。帰りはタクシーを読んでもらって、出入り口にはマダムとシェフがお見送り。ワイン選びやら、料理の説明などしてくれた、若い(可愛いい!!)女性も笑顔が見えました。あ、そうそう!他のスタフさんも忘れてませんよ!(笑)。
 
 
 本当にいい家族の食事会をさせて頂きまして、ありがとうございました。
 そんな感謝をこめて・・・本当にごちそうさまでした。
 
 

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