人事と組織改革って奥が深いな・・・日本陸軍の組織を鑑みて


 太平洋戦争突入の年から数えて、ちょうど70年経つのですね・・・。先日、深夜のNHKをぼんやり見ていたら、なぜ日本はあの戦争に向かってい行ったのかというテーマで番組が放送されていました。内容としては、軍部の独走とそれを止められなかった内閣・政治家達の話が多く、さらに軍部の内部対立等・・、良くあるものでした。しかしその中で、個人的に面白いと思ったのは、「陸軍の人事」にまつわるところでした。

 

 すごく省いて書きますと、中国東北地方と、天津地方の軍部の対立、そして東京の大本営と思惑が調整とれない。もちろん東京側は言うことを聞かせたい。そのため、東京の人材を現場にトップにすげ替え、抑えをきかせようとする人事を断行する・・・・。しかし、人間とは面白いもんで、現場に行くと現場に染まってしまう。こりゃいかんとまたすげ替え人事を行う。するとどんどん現場の意識に染まった人材が東京にどんどん集まってくるようになり、陸軍強行派としてはだんだん動きやすくなる・・・・というような話だった(かと思う・・・眠かったけど)。

 

 もちろん、関東軍の拡大路線を支持できるわけはないのですが、決断力の不足と遅さ、そして人事という単純な小手先で組織の問題解決を断行したところが、泣けてきますな・・・。組織は調和が大切。調和とは一つに合わせることでなく、いろいろなものの組み合わせでバランスをとるということかな。いろいろな考えや得意分野があり、それぞれが同じ目的に向かいベクトルを合わせることですね・・・・。

 人事と組織改革って・・・・奥が深いと改めて思う・・・・。何が正しいか分からなくなったら、日本陸軍の失敗事例に学んでみてはいかがだろうか。


 

失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)

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