社長の話もいろいろ・・・・

<span class="deco" style="font-weight:bold;font-size:large;">【社長の話って面白かったりそうでなかったり極端】</span>

 出張時や、また会社の雑誌閲覧コーナーで好きな読み物があります。いろいろあるのですが、その共通するところは、有名人や社長と言われる方々の「体験談」というカテゴリーです。特に、日経ビジネス誌の「敗軍の将・・・」の記事が好きなんですよね・・・。成功者でなく、失敗者のコラムが好きなんて・・・・アタクシは、マゾなんでしょうか?

 しかし、成功者の話ってやつは、中にはつまらないものが多いんですよね・・・・。比較的裕福な家庭に生まれて、有名な学校に入って、そこでは問題児とか劣等生の思い出しながら、結局は実力者として、メキメキと階段を駆け上っていくというストーリー。飽き飽きしますわ。エリートならば、エリートしか体験できない世界を実況のように伝えてほしいものです。

 

 

<span class="deco" style="font-weight:bold;font-size:large;">【共感があるかないかなんだな】</span>

 そこで改めて考えてみますと・・・、成功者の体験談はつまらない理由は、庶民に参考にならない設定であったり、自慢話になってしまうエッセンスを感じるからなんですね。「俺は、こんな苦境にあって苦しい思いしながらも、強くがんばったんだ」と言われても、「みんな、あなたのように強くありませんよ・・・・」とあいなる。つまり、そういうことです。これは、弱い人間の皮肉とか愚痴というやつかもしれませんが・・・・。

 ならば、アタクシにとって、共感できる成功者の話ってのは、どういう感じなのか・・・。「あ、俺と同じじゃねーの?」というツボがあるかないかなんです。例えば、社長や成功者だって同じ人間なんだから、失敗だって反省だってするわけです。その内容が、自分と共通するかどうかなんですよね・・・・。なので、O前○一氏や、○正義氏、の自伝や話しに、尊敬しながらも、ときどき違和感を覚えるのです。

 

 

<span class="deco" style="font-weight:bold;font-size:large;">【今では少し古いけど・・・・土光節はイイネ!】</span>

 では、アタクシが一番・・・これええわ・・・・と思った話は何かというと、土光敏夫さんの記事でした。いきなり話が変わりますが、中国の四書五経の中に「大学」とうのがあるそうです。もう・・・・・・記憶が随分と飛んでいますが、土光敏夫さんが、この中の一節を引用して、弱音を吐くコメントが紹介されていました。その内容というのは、次の通りです。

 「自分も毎朝、今日一日は一生懸命に生きようと誓って過ごすのだが、なかなか、満足にその通りに生きることができたのは、本当に少ない。毎晩、一日を振り返り、後悔することばかりである。だけど、少しでもいい人間になろうと思い、一日の最後にできる限り反省するようにしている。でないと、翌朝にスッキリ目覚めることができないのだ。」

 社会的地位ある方でも、自分たちと同じようなことで日々悩んで、それでも前向きに働いているということの方が、アタクシにとっては、勇気を与えてくれるわけです。弱音を吐くことは、リーダーシップとしてはいけないことかもしれないけれど、友情としては深く付き合えると思うな・・・。

土光敏夫信念の言葉 (PHP文庫 ヒ 4-2)

土光敏夫信念の言葉 (PHP文庫 ヒ 4-2)